『産業・労働』政策

~地域を支える産業人材の育成と埼玉の魅力再発見~

想定される施策

①労働・雇用
今後の地域経済発展へ向けた人材育成・マッチングを目指します。若者雇用における ミスマッチの解消を行います。また、ニート、フリーターへの自立・就労支援対策、失 業者の雇用対策の拡充を行います。そのほかにも、ワーク ライフ バランス・障がい者 雇用の促進をします。

②産業・経済
頑張る中小企業の支援・成長を見込める産業支援などを行います。市場機会拡大に関 しては、JETROとの連携による国際展開、販路拡大によって市場機会の拡大を図り ます。中小企業支援対策として、資金調達の円滑化、経営改革、創業支援を行います。 新商品の開発・普及・販売促進の支援拡充、まちゼミの開催支援などを通した商店街の 活性化をします。

③農林業・観光振興
担い手の育成・観光産業による地域活性化の促進を目指します。農林業に関しては、 農家に関する知財・海外進出などの各種支援を進めます。また農産品の自給、地産地消 を促進します。遊休農地の活用法を分析し、住民ニーズに応える活用を行います。観光 業においては、おもてなし推進のためにICTの利活用推進、多様なキャラクター活 用・広報手法を推進します。

7. 人と企業を支援し「県内雇用の循環」を促進する
〜様々な仕掛 けを通じて、いい仕事ができるようになる〜

現状と課題

・第9次埼玉県職業能力開発計画、埼玉県産業元気・雇用アップ戦略を中心として、雇 用のセーフティネット学校から社会への円滑な移行を可能とするキャリア教育、大学と の連携による次世代産業分野の技術者育成、職業訓練カリュキュラムの開発、ワークラ イフバランスの推進を進めてきました。
・課題としては、今後の成長分野に対応した人材育成 ができていないこと、雇用のセ ーフティネットの確保 ができていないこと、そして、企業のニーズに対応した人材育 成ができていないことです。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標の就業率に関しては数 値が悪化しており、目標達成の進捗率が低いです。
・今後の成長分野に対応した人材育成課題の要因として、成長分野に進出するとともに、 それに併せて、能力開発により人材力を強化する必要があるからだと考えられます。
・雇用のセーフティネットの確保 ができていない要因として、グローバル競争の激化 で企業収益が悪化したことが考えられます。一般的には、多くの場合企業は人件費抑制 の傾向があることが考えられます。
・一般的には企業のニーズに対応した人材育成ができていない課題の要因として、増加 傾向にある知識労働者に対するニーズなどに対応できていないことが考えられます。

検討すべき施策

【雇用】

◇1.ミスマッチ解消を図ります。

①埼玉版紹介予定派遣事業をより多様な業界・業種に活用すること及び、中小企業など のミスマッチ解消などにも活かし、新卒者雇用の増大を図ります。

◇2.建設業の人材確保を支援します。

①職人育成に乗り出す県内企業の支援策等、建設業における人材確保策を充実します。
・一定の技術と経験を有する大工職人を木造建築「技能の匠」として知事が認定し、さ らに技術研鑽をした「技能の匠」の中から「熟練の匠」として認定
・大工職人認定による魅力向上とPR、若手の育成支援を実施

◇3.多様な雇用対策を実施します。

①ニート、フリーターへの自立・就業支援対策と失業者の雇用対策を拡充します。
・埼玉版ハローワーク特区での実績を全県に広め、ワンストップでの就業支援を実施

◇4.障がい者雇用を支援します。

①障がい者就業・生活支援センター事業を拡充します。
②障がい者のライフステージに合わせて最も活躍できる職場へのマッチング支援をし ます。
③障がい者雇用を初めて導入する企業への環境整備支援を行います。

◇5.ワークライフバランスを支援します。

①多様な働き方実践企業の登録拡大を推進し、取り組みを支援します。
・ 「多様な働き方実践企業」認定企業一覧の交流会などを実施し、その効果をシェア する場を開催
・企業のワークライフバランスの推進・啓発・サポートのために認定企業のインセンテ ィブ設計を検討

8. 埼玉の「未来を支える産業人材」を育てる
〜埼玉を支える未来 に向けた産業人材が育つ〜

現状と課題

・埼玉県産業元気・雇用アップ戦略を中心として、がんばる中小企業の支援、成長が見 込める産業への参入支援、産業集積の推進、生活サポート産業の事業者ネットワークに よる新商品、新サービス創出支援などに取り組んできました。
・課題は成長が期待できる産業分野が育っていないこと、就労支援がうまくいっていな いこと、そして、中小企業を支える未来の人材育成が進んでいないことがあげられます。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標の県内の中小企業(製造 業)が生み出す付加価値額は横ばいであり、目標達成に向けた進捗率が低いです。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標のサービス分野に関す る経営革新計画を策定した中小企業の数目標達成に向けた進捗率が低いです。
・正規雇用者数は減少する傾向にある一方、パートタイム労働者、派遣労働者、契約社 員等の非正規雇用者は増加傾向にあります。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標の社員を海外研修に派 遣した県内中小企業の割合は数値が悪化しており、目標達成の進捗率が低いです。
・成長が期待できる産業分野が育っていないという課題の要因として、人材確保・人材 育成が困難であることだと考えられます。
・就労支援がうまくいっていないという課題の要因としては一般的には厳しい雇用情勢 が考えられます。

検討すべき施策

【市場機会拡大】

◇1.国際展開・販路拡大を支援します。

①JETROと連携して、県内企業のより一層の海外展開を支援します。
②イスラム諸国への国際展開のためのハラール商品の開発支援をさらに拡充します。

◇2.県内企業育成を推進します。

①県内ベンチャー企業、県内中小規模企業の商品開発・経営安定に向けた支援強化を推 進します。
②公共事業における県内業者の仕事量確保と技術力の向上に資するあらゆる対策を推 進します。
・県内業者優遇のため効果的な方策を検討・推進
・入札時の地域貢献度の評価促進(ボランティア・インターンシップなど)
③建設設備関連3事業の大規模施設に含めた分離分割発注と地元重視の効果的方策を 誘導します。

【頑張る中小企業対策】

◇1.資金調達の円滑化を充実します。

①金融機関の貸し渋り防止に向けた対策を充実します。
②中小企業の知的財産に関するアドバイス・相談内容を充実します。(知的財産総合支 援センター埼玉等を中心とした取り組み)。

◇2.経営改革・創業支援を推進します。

①経営革新に挑戦する経営者への技術支援、情報提供、及び販路開拓などを積極支援し ます。
②創業支援対策を拡充します。
・創業支援の情報提供を強化(例:「社会人向け創業チャレンジセミナー」の内容充実 等)
③県内各大学と連携をはかり、若手起業家の育成を進めます。
・創業のためのコワーキングスペースを設置、埼玉発のベンチャー企業輩出を推進

◇3.商店街の活性化を支援します。

①商店街に対し新商品の開発、普及、販売促進などの支援を拡充し、魅力ある商店まち づくりをサポートします。
・ウェブマーケティングの活用などの研修開催を積極的に推進
②「まちゼミ」の開催を支援します。
③大手スーパーやフランチャイズ店の商店街加入を促進します。
・共存・共栄を図る商店街の共棲モデルの実現

9. 地域の要「農林業を振興」する
~地域を支える農林業の担い手 が育つ~

現状と課題

・埼玉農林業・農山村振興ビジョンを中心として、農地活用の推進、農産物の加工及び 利用の促進、農村整備、農業経営及び農業技術の普及指導、林産物の生産指導、農林物 資の規格化及び品質表示の適正化、農林業の振興に取り組んできました。
・意欲ある多様な担い手が育っていないこと、農業経営には一層の取り組みが必要であ ることが課題です。
・「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標の農業法人数、県産木材 の供給量はともに目標達成の進捗率が低いです。
・意欲ある多様な担い手が育っていないという課題については、一般的には他産業並み の所得を確保するのが難しいこと、経営規模の拡大が難しいこと、そして、新規就農者 の増加が難しいことなどが考えられます。

検討すべき施策

【農林業振興】

◇1.農家支援を推進します。

①県産農産物の海外輸出に向けた輸出先の市場分析、商標・意匠登録など知的財産対策、 支援体制を確保します。
・海外輸出のための国際戦略の相談強化
・市場調査を実施し、可能性が高い地域を狙った商標登録の推進
・ブランドマネジメント手法の推進
②県産米の米価暴落対策と、米を使用した商品の開発・販売を支援します。

◇2.農産品の自給・地産池消を推進します。

①県内自給率アップに向け産業、教育部門など垣根を超えた本格的な対策を強化します。
・自給率アップに伴う経済・健康・環境等への多様な効果を県民向けに積極PR
②県産農産物の地産地消の推進、県産ブランドの発掘、及び県内外への広報活動を推進 します。
・ワークショップの開催を行うなど県民運動を企画・実行(消費者団体・環境団体との 共同セミナー)
・「フードアクション・ニッポン」へ参加加盟する企業を増やすなど企業のCSR部門 との協働推進

◇3.遊休農地対策を支援します。

①遊休農地を積極的に活用します。
・気軽に農業体験を求める都市住民のニーズに応じる遊休農地活用
・農地の集積化を希望する農業者への支援

10. 埼玉が誇る「観光資源」を磨く・活かす・発信する
~埼玉が誇るまちの魅力が開花する~

現状と課題

・観光づくり基本計画を中心にして、資源開発、人材育成、おもてなし力向上、情報発 信・PRを進めてきました。
・しかし、広域での取り組みができていない、民間との連携ができていないといった課 題があります。
・平成 25 年の都道府県別延べ宿泊者数で全国 37 位、外国人宿泊者数は、31 位です。 観光地としては認知されていないです。旅館 、リゾートホテルの稼働率が全国的にも 低いです。
・課題の理由として地域の個性とか地域の文化など埼玉の個性が打ち出せていないこと、 見る人の立場にインパクトを与えるような「観光資源」として企画できていないことが 考えられます。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標である年間の観光客の 増加数は目標を達成しましたが、全国的に観光が伸びている現状においては不十分な値 だと思われます。

検討すべき施策

【観光】

◇1.観光客へのおもてなしを推進する。

①多様な興味関心・多言語に対応する観光プランの提供・観光マップの作成を支援しま す。
・地域が誇る文化・自然・風習・イベントなどの観光資源の再発見プロジェクトの実施 検討
・観光客の多様なニーズの分析とそれに応える地域資源のマッチング
・外国人向け多言語対応、及び言語に頼らない観光プランの提案
②長時間滞在・宿泊を伴う観光環境を推進します。
・各市町村が行う観光誘致を繋げた、長時間滞在や宿泊観光客の増加への支援
③観光の魅力度アップのためのICT活用推進、及びアニメ・映像を活かした観光客誘 致を推進します。
・ICT技術を活用した現地観光案内の充実と観光客誘致のための情報発信
・「きゃらナビ埼玉」の利用促進と充実
・埼玉発「アニメの聖地」を活かした観光客誘致と新たな埼玉ゆかりの作品発掘で魅力 度アップ
・県内各地域のフィルムコミッションの活性化

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