『社会基盤・環境・エネルギー』政策

社会基盤再生を行い、暮らしやすいまちづくりを行う

想定される施策

①社会基盤
県土全体のバランスのとれた社会基盤整備を目指します。道路整備では圏央道の早期 完成などの道路網の早期完成を目指します。まちづくり全般では、妊婦・子ども、子育 て世帯に配慮した市街地開発事業を推進します。また、水資源などに関しては、八ツ場 ダム早期完成による水資源の安全供給を行います。景観等については、歴史と調和のと れた街並みの誘導と美しい景観を備えたまちづくりを推進します。加えて、動物殺処分
0やドッグランの充実など、動物との共生を果たすまちづくりをします。

②環境
県・市町村・住民が一体となった水辺再生、都市部における緑地増加などの環境再生 を目指します。
湧き水の保全政策の策定、川の整備促進による水辺再生を進めます。また、地域住民 に対する環境学習の促進を図り、自然の恵みについての地域住民の理解を深めます。都 市部においても屋上緑化などによる緑の増大を積極的に支援します。
加えて、パトロール体制強化により産業廃棄物の不法投棄対策を推進します。

③エネルギー
地域特性を活かした次世代エネルギーの普及促進を目指します。補助金制度の拡大、 産官学連携の強化充実を図り、太陽光・水素・風力・小水力などの幅広いエネルギー開 発を進めます。

11. 社会基盤整備を通じて「快適生活環境都市」を創る
~社会基盤整備を通じて、健やかな生活を送ることができる~

現状と課題

・埼玉県第四次国土利用計画やまちづくり埼玉プラン ~都市計画の基本方針~を中心 として、都市計画道路の整備、企業誘致、市街地再開発事業、土地利用を進めてきまし た。
・中心市街地の整備の困難性や郊外部での開発が進んでしまっていること、そして、 高 速道路網の充実に伴い幹線道路の渋滞してしまうことが課題です。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標のインターチェンジか ら 20 分以内に到達することができる地域の県土面積に対する割合」の数値は目標達成 に向けた進捗が低いです。
・課題の要因として、人口増加に対し生活基盤整備が遅れ気味であること、都心からの 放射状道路網が多数県内を縦断していることが考えられます(ぶぎん地域経済研究所
「埼玉県における都市政策の課題と可能性」より)。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」の指標であるエレベーター の設置などにより段差が解消された鉄道駅(1日平均利用者が3千人以上)の割合は目 標達成に向けた進捗率が低いです。

検討すべき施策

【交通基盤】

◇1.道路網の基盤整備を推進します。

①圏央道の早期完成と、外環道の早期接続に向けた関係機関への働きかけを強化し、ミ ッシングリンク解消を実現します。
②254 バイパス等に代表される基幹道路網の整備促進と、基幹道路への接続県道整備を 推進します。
③車椅子やベビーカーなどに配慮した県道のバリアフリー化を推進します。
2.鉄道の利便性を向上します。
①県民ニーズを捉えたダイヤ・停車駅の設定、駅構内バリアフリー化を要請します。
②ホームドア設置や高架化などを推進と、鉄道事故の減少を図ります。
③沿線地域の発展に寄与する地下鉄網の整備を促進します。

【基盤整備】

◇1.基盤整備を推進します。

①子育て世帯や高齢者に配慮した市街地開発事業を推進します。
②空き家対策を推進し、景観・安全・住宅ストック活用に配慮した基盤整備を推進しま す。
③電線地中化を進め、防災面・景観に優れた都市づくりを推進します。
④住農近接で自然との調和を活かした都市基盤整備を推進します。

【安全な水の供給】

◇1.水資源の安定確保を推進します。

①八ッ場ダムの本体工事の早期完成を推進します。
②水質監視体制の強化と、高度浄水処理施設の導入を推進します。

12.「動物と共生できるまちづくり」を進める
~地域らしい、魅力あるまちで暮らすことができる~

現状と課題

・埼玉県では、平成 20 年度から 29 年度までの 10 年間で犬・猫の殺処分数を 9,118 匹 から 4,500 匹まで半減する目標を掲げ、 (1)動物収容施設に入れない(飼育放棄する飼 い主の説得)、(2)飼い主に返す(迷子動物の発見支援)、(3)差し上げる(新しい飼い主 探し)を重点取組として、実施しました。結果として、順調に殺処分数は減少してきて います。
・今後は、最終的に殺処分数0を目指した幅広い事業の実施、各種団体との連携した活 動が必要です。

検討すべき施策

【動物との共生のまちづくり】

◇1 殺処分ゼロの実現を推進します。

①人と動物が共存できる社会を目指し、動物殺処分ゼロの実現を図ります。
・ペット飼育に際しての幅広い情報提供の実施・相談機能の拡充
②不幸な動物を減らすために、愛護団体や企業と連携した動物愛護行政のさらに推進し ます。
・ペットの販売から飼育指導、埋葬などペットに関する部署横断的な対応組織の検討
・ペット里親制度の充実
・凶悪犯罪の前兆でもある動物虐待事案への的確な対応を図るため、アニマルポリス・ ホットラインなどの情報提供設置の検討

◇2.動物愛護者が魅力を感じるまちづくり

①ドッグランの整備を促進します。
・ドッグランの整備促進と愛犬家のマナー向上のためのルール作りと苦情相談体制の確 立
②災害発生時における犬・猫などのペットの避難対策を推進する市町村の支援と県主体 の収容施設を確保します。

◇3.害獣の食文化としての活用を支援します。

①シカ、イノシシなどの害獣を活かした料理による地域活性化の支援を行います。
・ジビエ料理など食文化開発、販売促進の支援

13.県民の宝 「緑」と「川」を守り育て、次代へ引き継ぐ
~緑を増やし、川を再生し、緑豊かな生活ができる~

現状と課題

・埼玉県環境基本計画を中心として身近な緑の再生、緑の保全、アスベストの大気への 飛散防止、川の再生、自然とのふれあいの促進、環境学習の企画の拡大、生物多様性の 保全、そして河川の保全を進めてきました。
・県内、特に田園や屋敷の緑が減少していること、化学物質に対して正しい理解がされ ていないこと、環境に対する意識が向上しないこと、そして、外来生物の増加にともな う生態系への影響が課題です。過去 30 年間の県土全体森林は約7%減少し、うち平地 林に絞ると約 29%をも減少しています。
・ 「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標の森林の整備・保全面 積については目標達成に向けた進捗率が低いです。
・県土面積を占める河川の割合が全国一であるにもかかわらず、 「埼玉県5か年計画ー 安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標のアユが棲める水質の河川の割合、同じく全国 水質ワースト5河川(国土交通省直轄管理区間)については数値が悪化しています。
・生物多様性においては、「埼玉県5か年計画ー安心・成長・自立自尊の埼玉へー」指標 である希少野生動植物の保護など生物多様性保全活動に取り組む団体数の数値が改善 したものの、目標達成に向けた進捗率が低いです。
・課題である緑の減少の要因としては、都市化の進行の度合いが早く、森林保全や屋上緑化ではスピードが追い付かないことが考えられます。
・埼玉県環境基本計画を中心として廃棄物の処理及び清掃、工場・事業所への指導、公 害防止の紛争処理などを進めてきました。
・しかし、課題として産業廃棄物の不法投棄、特に小規模のたい積が後を絶ちません。
・課題の理由として、うち多くを占める建設系廃棄物においては、発注者から適当に処 理してほしい旨の要請をされ、それに従っていること、廃棄物ルールが面倒なこと、ル ールそのものを知らないことが考えられます(産業廃棄物処理事業振興財団「建設系廃 棄物の不法投棄発生に関する一考察」より)。

検討すべき施策

【河川・水源】

◇1.水辺再生を促進します。

①湧水の保全計画を策定します。
・県内の湧水について詳細な実態調査の実施と保全に向けた取り組みの実施
②川のまるごと再生の整備促進を進めます。
・水辺環境、水質のさらなる改善に取り組む
・完成した「水辺再生100プラン」「川のまるごと再生」整備箇所を舞台とした出張 授業実施

◇2.生物多様性の理解を促進します。

①遊水地、河川等における生物多様性の研究を進め、希少な動植物の保護に取り組みま す。

【環境学習・啓発】

◇1.環境学習を推進します。

①環境美化運動のさらなる推進と環境の保全・創造を促す環境学習を推進します。
②地域が誇る固有の自然の恵み・動植物についての住民理解を促進します。

【緑化】

◇1.屋上緑化による緑の増大を進めます。

①都市部における屋上や、壁面緑化のさらなる推進と積極的支援を図ります。

【魅力あるまちづくり】

◇1.景観保護を図ります。

①地域の歴史や伝統の調和した街並みの誘導と、美しい景観を備えたまちづくりを推進 します。
・地域の歴史や周辺環境に配慮した景観整備・地区計画策定の促進

【公害対策】

◇1.アスベスト処理を促進します。

①アスベスト処理対応策の更なる充実を図ります。

【不法投棄】

◇1.産業廃棄物の不法投棄対策を強化します。

①不法投棄のパトロールと撤去体制を強化します。
・住民からの通報を促す不法投棄多発地点に「産業廃棄物不法投棄110番」看板の設 置促進
・県警ヘリコプターや航空写真による上空からの監視パトロールの実施
・情報提供に関する協定企業の増加促進

14. 新たなエネルギー分野を成長させ、全県に「エコタウンプロジ ェクト」を拡大~新たなエネルギーを育み、環境負荷の少ない暮ら しができる~

現状と課題

・埼玉県地球温暖化推進条例、埼玉県環境基本計画を中心として温暖化計画の推進・運 用、目標設定型排出権取引制度の運用、事業者の自主的な取り組みの推進、ライフスタ イルキャンペーン、再生可能エネルギー導入ビジョンに基づく太陽エネルギーとバイオ マスエネルギーの導入などを進めてきました。
・再生可能エネルギーの普及が広がっていないこと、CO2排出量が増加しており低炭 素社会が実現できていないことが課題です。
・再生可能エネルギーの普及拡大が広がっていない要因として、オフィス・家庭・運輸 の省エネ推進がなかなか進まないためです(埼玉県「温室効果ガス排出量の推移」より)。

検討すべき施策

【再生可能エネルギー】

◇1.次世代エネルギーの普及を促進します。

①風力・小水力など地域特性に沿った次世代エネルギー開発を推進します。
・県内の幅広い地域特性に沿った次世代エネルギーの開発
②次世代エネルギーの普及に向けた更なる補助制度の拡大を図ります。
・コージェネレーションシステム導入補助金のさらなる推進
③水素エネルギーなどの新たな次世代エネルギー開発のための産官学連携の強化充実 を図ります。
・産官学連携の研究開発を推進するプロジェクトの展開拡大

◇2.バイオマスエネルギー

①大学・研究機関・農業・畜産業・林業などとの利用技術開発研究の一層の推進を進め ます。

【地球温暖化対策】

◇1.温暖化対策を推進します。

①温暖化を考える環境教育を推進します。
②県庁をあげてクールシェア、ウォームシェアの推進を図ります。

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